第20回カラコレス生徒作品展特集
新しい素材にリメイクに、オリジナリティあふれてグレードアップの大盛況でした!
カラコレスの最大イベント「生徒作品展」が10月13日から1週間、ながの東急百貨店本館5階連絡通路と別館シェルシェ4階オフギャラリーで開催されました。
今年は、歴史の節目となる第20回目。
これまでを振り返りながら、記念すべき作品展をレポートします。
物語を描くインスピレーション
たまたま通りかかった人が足を止め、じっと見入っては「素敵ね」とささやく率が高かった今年の作品展。「レベルが上がっている」と話しかけてくる常連の方も大勢いらっしゃいました。研究生では継続年数15年以上というベテランが年々増え、新人さんたちがそれを見ては学び、刺激を受けるという理想的な状況となっているのですから、それもそのはずです。
ひとつひとつ素材を吟味し、個性的な作品を一堂に介して見ることで制作熱が高まるのもこの機会。「知り合いに新築祝いを頼まれているから次回のレッスンで作りたい」「挙式が終わったばかりの娘の花冠をドライにしてあるので、あれをリメイクしたい」「親戚のブーケを頼まれているので参考になる」「古くなった作品を、私もリメイクしたい」「孫の発表会にプリザーブドでブーケを」「来年成人式の娘に和柄の花で髪飾りを」などなど、皆さんがそれぞれの物語をふくらませ、次作のイメージを描いていました。
20年で変わったもの、変わらないもの
カラコレスは1995年12月、たった5人の生徒さんから始まりました。最初の作品展出品者は20名ほどで、まだプリザーブドフラワーが出る前のことですから、使った素材もドライフラワーだけでした。
現在、素材はアーティフィシャルフラワー、プリザーブドフラワー、手染めの布の花、日本髪のかんざしの花、アクセントにボストンのアンティークレースやシャンデリアパーツなど多彩になり、在籍者は100名を超え、出品作品も小品を入れると80点近くになっています。
こうして20年間、素材はずっと変わり続けていますが、変わらないものを内に抱きながらの変化であるのがカラコレスの特徴です。
それは「常に新しく美しく質の高い花材」であること。
プリザーブドなら女王的風格漂うビロード状のバラ、一枚一枚すべて手染めの花、そして今年は、西陣や着物生地から型抜きして丁寧に細工した日本髪用かんざしの花が加わりました。
もうひとつ、大切な一貫性は「その人の持っているセンスを生かしていくこと。その人の引き出しの中にすでにあるものを導き出してつなぐお手伝い」であること。今回、研究生の皆さんが「もっと苦労した実感が欲しい」と笑っていました。スクールが次の段階に入っている証。引き出しの中の宝物を見つける旅は続きます。
作品の傾向を眺めてみると...
素材が多様化し、制作技術が向上し、ストーリー性、訴求力もアップ。作品を類別できるようになったのも今年の特徴です。さて、ご自分の作品はどこに入りそうでしょうか?
・インスピレーション系:花材、ベースにお気に入りを発見して「作らずにいられない!」
・クリエイティブ系:作品は自己表現。原型から作ったり思いがけない素材を合わせたり。
・トータルプロデュース系:家の中、結婚式など、使用する場面を思い浮かべてトータルに。
・自己対峙系:私はやはりこの色、デザインと、深く自己を探求。
鑑賞された皆さんの感想
お隣で生け花展が行われていたこともあり、お花好きの方々からの感想も。
生徒さんは★、お客さまは☆としてほんの一部ですがご紹介します。
★子どもが家を出たらガンガンやりたい。作品展出品は励みになるので来年も出します。
☆プリザーブド、布花、造花と色々組み合せるので奥行きのある素敵な作品になるんですね。
★自分で使わない花の使い方を見て「こうすればいいのね」と参考になります。
☆友達が出展。彼女らしいなと思いました。作品には人柄がでますね。
★大作を見ると、次は自分も大作に挑戦してみたくなりますね。
☆もしかしてカラコレス?と思ったそうでした。色合いもデザインも洗練されています。
★素敵!と思ったら自分の作品。飾り方によってこんなに映えるんですね。
☆毎年来ています。今年はまた傾向が変わって素敵ですね。
★この空間にずっといたいです。癒されます。
皆さんの力作を伝える動画も早速アップされました。
こちらから
このあと研究生16名の作品は「グループ展」として、長野駅ステーションビルMIDORIのリンゴの広場で展示。
海外からのお客さまも足を止めて「素晴らしい!」と魅了されていました。
生徒作品展の感激収まらないうちに、
カラコレス研究生の16人による「グループ展」がスタート!
はじめて会場にお借りした長野駅ステーションビルMIDORIのりんごのひろばで11月30日まで開催しました。
同じ作品も会場が変わるとまた雰囲気が違って見えて新鮮です。
来場者の反応も上々です。
ガラス張りの会場は明るくて開放的でできたばかりなのできれい。
ぜひ来年のグループ展もこちらで開催できればと思います。
長野駅直結とあり、生徒さんの他にも県外からいらした観光客や海外からのお客さまもたくさんお立ち寄りになり「素敵」と。
美しいものに国境は有りませんよね。
通常でしたら作品展が終わればその年のイベントは一段落ですから花材も片付けてすっきりさせるのですが、今年は作品展が皆さんの創作熱に却って火をつけたようでこのブームはしばらくは収まらなそうです。
考えてみれば、造花やプリザーブド、ドライ系のアレンジの唯一の困った点はいつまでも残ってしまうから処分し時が分からないということですから、リメイクして美しくしてしまえばそのすべてが解決するのでした。
今日はたまたま立ち寄られたお客さまで、他のスクールでお花を習われていた方も「器がたまってしまうんですよね、花材だけ購入できますか?」とやはり同じお悩みをおもちでした。
もちろん!
作品展会場についている間にも、生徒さんが次々やってきて、次のオプションのレッスンの予約を入れて行かれます。
「菩提寺に奉納したいので、この方のこの作品をこんな風にアレンジして作りたい」とか、「子供の家族にプレゼントしたいので、こちらの譜面台のアレンジをこんな花材で作りたい、あともう一人の子供にはこちらのアレンジを子どもの好きな花にかえて玄関に」
皆さんの力作が、色味やデザインに更なるアレンジを加えて登場する日も近いと思われます。
溢れるほどの出会いの場である作品展、 今年も無事終了しました。
まずは制作された生徒の皆様、お疲れ様でした!
そしてご来場の皆様、ありがとうございました。
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