週刊長野新聞掲載記事
「つくる楽しみ 飾る楽しみ」
2005.11.26号掲載
北欧スタイルを取り入れながら、和の美も生かしたドライアートを追求しています。
一般的な素朴なドライフラワー以外に、ドライの可能性ってもっともっとあると感じたことが、カントリー調とは一線を画した今のスタイルを確立する発端です。
例えぱ色とりどりの貝殻、木の実や枯れ葉、流木といった自然素材はもちろんですが、そこにアートと呼ばれる人工の素材を少し加えることで、表現の輸がいっそう広
がるのです。
ブドウのオブジェ、松ぼっくりを加工した人エフラワー、ダチョウの卵などもありますし、和紙、コケ、ビーズやリポンも多用します。
つまり乾いた物なら何でも利用できるのです。アレンジのアイデアは北欧から多くを学びました。
特にデンマークには毎年のように訪れて、最新の花材を直接仕入れ、技法知仕入れてきます。
デンマークでは、ホテルのインテリアとして、ウインドーディスプレー、さらに一般家庭でもドライのアレンジは普及していて、街を散策するだけでも勉強に
なります。
訪れるたびに、日本でも浸透したらいいのに、と感じています。
長い冬の室内をドライで快適に飾るのはいかがでしょうか。
ところで、このところ、特殊な加工液に浸して生のような風合いをそのまま残した、プリザーブドフラワーが人気です。
ウエディングブーケとしても生花をしのぐ勢いで普及していますが、実は、日本でも最初のころ、プリザーブのバラでブーケを作ることを提案しました。
東京の輸入業者さんに請われて、試作品を展示会に出品したのはもう10年近く前のことです。
風合いと色合いに魅せられて、自分の作品や教室の花材として取り入れました。
必需品ではないけれど、生活のアクセントとしてのドライアートはつくる楽しみ、飾る楽しみにあふれています。